カジノはそんなに怖くないッ!

等身大ローローラーの寝言集

ラスベガスの基本情報(5)カジノ・チップ

カジノにちょこっと興味のあるみなさん、こんにちは。 超私的ラスベガスの基礎情報第5弾は、前回に引き続いてカジノについてです。今回は、1枚でも多くほしいアレ。そう、カジノ・チップのお話です。

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カジノ・チップは現金の代用品

カジノで使用出来るのはドルの現金オンリーとはいえ、毎回賭けるたびにドル札をやり取りするのも煩わしい。そこで、考え出されたのがカジノ・チップです。1ドル、5ドル、25ドル、100ドル、更には500ドル、1000ドルの各金種があります。ここまでは実際に手にしたことがありますが、更に上には上があり、5000ドル、10000ドル、それ以上のチップもあるそうです。これらの高額チップにはそうそうお目にかかるご縁はないでしょう。ドル札を偽造するよりカジノ・チップを偽造する方が簡単そうだ、とは誰でも考えそうなことですが、高額チップには偽造防止のためICチップが埋め込まれているそうですから、悪い考えは起こさないで下さい。

カジノ・チップの大きさは、1ドルでも100ドルでも、またどこのホテルでも同じです。大きさがまちまちでは扱い辛いので、次第に共通の大きさになっていったのでしょう。デザインはもちろん各カジノによって異なります。カジノ・チップが現金の代用品として通用するのは各カジノの中だけなので、これは当然といえば当然です。ただ、デザインは異なるものの、色調については各カジノとも協調して、例えば5ドルは赤、25ドルは緑、100ドルは黒を基調としたものを使っています。こうしておいた方が金額間違いのトラブルを防止出来るからでしょう。ちなみに、ゲームをしていて大きい額のチップしかなくなってしまったら、自分が賭けたい額をディーラーに伝えればお釣りをくれますし、小さい額のチップに両替もしてもらえます。(例えば25ドルチップ2枚を置いて「ファイヴス」とか「チェインジ」と言えば、5ドルチップを10枚くれます。)

カジノ・チップの交換または換金の仕方

現金をカジノ・チップに換えるには、各テーブルでドル札を出すだけでOKです。その際、ドル札はディーラーに手渡しするのではなく、必ずテーブルに置いて下さい。これは、金額を明らかにすることによって、トラブルを防止すると同時に、客とディーラーが馴合って不正なやり取りをすることを防止するためです。

テーブルに着いて初めて交換する際には、ドル札と一緒にそのホテルの系列のプレイヤーズカードも一緒にテーブルに置きます。ディーラーはお金と一緒にカードも受け取り、「ピットボス」と呼ばれる人にカードを渡し、ピットボスが履歴を登録してくれます。登録には少し時間がかかるので、先にチップを渡され、カードは登録が終わると返却してくれます(ピットボスがその場にいないときなど、しばしばゲームが始まってからカードが返されるので、気にしないで楽しみましょう。)

反対にカジノ・チップを現金に換えるには、カジノ内のキャッシャー・カウンターで何時でも現金に換えてくれます。大勝ちした翌日でも次回のラスベガス訪問時でも良いわけですが、紛失や換金忘れを避けるためには、毎回そのカジノを出る際に現金化しておいた方が無難でしょう。カジノ・チップは現金の代用品で所持人に帰属するものである以上、これを外部に持ち出しても誰からも文句は言われません。100ドルチップを記念にするのは少々勿体無いですが、1ドルチップなら記念に各カジノのものを持ち帰るのも悪くありません。

チップは金銭感覚を麻痺させる?!

テーブルゲームで、ドル札をカジノ・チップに換えることなく、直接賭けることも勿論出来ます。ただ、現金を賭けても配当は現金でくれるわけではなく、カジノ・チップでしかくれません。カジノ・チップをその場で現金に換えてくれ、と言っても間違いなく断られます。

もともとカジノ・チップは現金を扱うことの煩わしさを避けるために、現金の代用品として考え出されたものですから当然のことですが、カジノ側が現金をカジノ・チップに換えたならばなるべくそのままにしておきたいと考えるのには訳があります。

カジノ・チップは現金の代用品であり、現金と同等の価値があるのですが、プレイを長く続けていると、次第にその感覚が麻痺して来て、単にプレイするための道具にしか思えなくなってくるのです。

そうなると、カジノ・チップで1000ドル持っていても、現金で1000ドル持っているという感覚がなくなり、現金であれば1回に50ドル、100ドルと賭けるのには抵抗を覚えていた人も、躊躇することなく50ドル、100ドルのチップを賭けてしまうようになるのです。こんなことを続けていれば、ごくたまに更に大勝することもあるでしょうが、大抵の場合、気が付いてみると、あれだけ沢山あったチップが何時の間にかすっからかんになっていた、ということになってしまうのです。

このような事態を避けるためには、小額のチップをなるべく大きいチップに換えてもらい、ポケットにしまっておくことです。細かいのは全部負けてしまったけれども、気が付いてみたらポケットの中で勝っていた、と言うことになれば良いわけです。

ルーレット・チップの色は金額ではなくプレーヤー識別用

さて、カジノ・チップは現金の代用品ですが、同じチップでもルーレット・チップは少々性格が異なります。

ルーレットの場合、バカラブラック・ジャック等と違って、1人で幾つもの数字に賭けたり、複数人が同じ数字に賭けることがあるため、現金を賭けたのでは誰がどこに賭けたのか分からなくなってしまいます。そこで、単に現金をやり取りする煩わしさを避けるためというだけでなく、誰がどこに賭けたのかを識別するために、現金を各プレイヤー毎に違う色のチップと交換して使うのです。チップの色は白、赤、緑、茶色、ピンク、ブルー、オレンジ等大体10色くらいあります。先に使っている人がいなければ、好みの色を指定できます。

次に、ルーレット・チップの最大の特徴とも言えるのは、このチップ自体には特定の価値がない、ということです。つまり、ルーレット・チップはそのテーブル限りで個人識別と現金の代用品として機能すれば良いので、白が1ドル、赤が5ドル、緑が25ドルというように、色によって金額が判別できるわけではないのです。プレイヤーはテーブルに着いて現金をルーレット・チップに換える際、1枚をいくらにするかを指定できます。100ドル札を出して、好みの色を指定し、1枚1ドルと言えば、100枚、1枚5ドルと言えば20枚のルーレット・チップに換えてくれます(健全なローローラーは、とりあえず「ワンダラー」とか「シングルス」とか言っておけば、1ドル単位になるので安心です)。

途中でディーラーが代わると分からなくなってしまうのではないかと思われるかも知れませんが、注意して見ていると、最初にルーレット・チップに交換する時に、ディーラーがそれぞれの色のチップに1ドルとか5ドルなどの印を付けているので、勝金が5倍になる幸運に恵まれることもなければ5分の1になってしまう不運に見舞われることもないのです。

カジノ・チップはそれを持っている人に権利が帰属するものであり、テーブルを離れても、それに表象される一定額の現金と交換してもらえる権利が失われることはありません。ところが、ルーレット・チップはこれとは異なり、それを手にしたままテーブルを離れてしまうと、無効になってしまいます。赤や白のルーレット・チップ1枚が1ドルなのか5ドルなのか、あるいは100ドルなのかはそれぞれのテーブル毎に異なるため、そのテーブルを離れてしまったのでは1枚のチップの価値がいくらなのか分からなくなってしまうからです。ルーレットでのプレイを手仕舞いする際には、必ずルーレット・チップをカジノ・チップに交換してもらうことを忘れないようにして下さい。

なお、ルーレットでも現金やカジノ・チップを賭けることが出来ないわけではありません。何回か様子をうかがってから、ここぞ、と言う時に赤や黒、奇数や偶数に100ドル、500ドルと賭ける人を時々見受けます。これはこれで格好が良いものですし、何ヶ所に賭けるわけでもないので問題はありませんが、続けて何回かプレイしようとするのであれば、ルーレット・チップに交換するのが正しいマナーと言えるでしょう。

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